私が中国に留学した理由

私は中国に留学していました。
今の世界を騒がしている中国ではなく、10年前のまだ静かな中国です。
そんな時に中国に留学していたので、周りの人(日本の家族・知り合いや留学先に学校の人たち)から、「どうして中国を選んだの?」とよく効かれました。
正直な話、私が中国に留学した動機はちょっと変かもしれません。
普通、留学というと言葉を勉強したいとか、○○国が好きで文化を勉強したいとかだと思います。
しかし、私の留学の動機は違いました。
「日本にいたくない。」というのが本音です。

当時の日本はバブルが崩壊してから10年以上経ち、良くなる兆しが一向にありませんでした。
大学もつまらなく、毎日が退屈、さらに就職難で将来への希望もありませんでした。
「これ以上日本にいたら先がないから、早く日本から離れたい。」とずっと思っていました。
そう考えて、即行動に移しました。
まずは留学先の選定です。
そこで大学の交換留学を考えました。
しかし、交換留学は一定期間だけ留学する制度です。
そのまま外国の大学に在籍、卒業して、現地で就職ということはできません。
留学期間が終わったら、日本に帰って来なくてはなりません。
私の留学目的は、海外留学して箔を付けるというものではなく、日本を脱出することでした。
ですから、交換留学は私の目的にそぐわなかったのです。
次に考えたのがアメリカでした。
留学と言ったらアメリカ、というのが私の頭の中にできあがっていました。
幸い英語も得意であったので、アメリカの大学について調べました。
調べれば調べるほど、ある大きな問題が出てきました。
それはお金の問題です。
アメリカの大学は授業料も高いし、生活費も高いです。
バイトしてお金を貯めているうちに、大学を卒業してしまいます。
そうなると、日本脱出の目的が果たせません。
とりあえず、留学の情報収集はここで終了です。

日本にいたくないという不満と留学して日本から脱出できないという不満で、毎日悶々としていました。
そんな時、たまたま中国の大学の留学情報を見つけました。
正直な話、当時の私は日本から出られればどこの国でも良かったのです。
それに当時の中国は今の中国と違って世界からも尊敬されていました。
更に中国の開放も始まっており、日本よりも遙かに将来性があると思いました。
大学の授業料も当時通っていた日本の大学よりも安く、当然生活費も日本より断然安いので、私は中国に留学することに決めました。
そして、試験に無事合格し、中国の大学の本科生となり、中国での生活が始まりました。
中国留学は、私が人生で自分自身の意思で決めて、実行したことでした。
それまで、周りに流されて、周りと同じように生きていた私にとって、中国留学は自分を取り戻すきっかけとなったのでした。